オペラのヒロイン5
仮面舞踏会のアメーリア
このオペラは上司と部下の主従関係とその妻の不倫を軸にしながら占いの予言が相まって、まるで昼メロ(若い人は知らないかも)みたいな筋書きになっています。
簡単に言うと最も信頼している部下の奥さんに手を出して、部下に殺される話です。
そしてイタリア人の占い好きは今も変わらず、私がイタリアに行った時にも「ヘエ〜!」と思ったほど。朝テレビをつけると何度も何度も繰り返して星占いを放送していました。
日本人も神社のおみくじや九星星占術、星占いなどは大好きですよね。親近感を持ちました。
アメーリア
オペラのヒロインは若い娘が多いのですが、この作品では人妻のアメーリアがヒロイン。注目はアメーリアの行動です。彼女は占い師に言われたとおり、この恋を忘れることのできる薬草を摘みに夜中に1人で墓場に行きます。この時代、電気は無い。本当に真っ暗で不気味な墓場に行って薬草なんか探せるの?と思いませんか?
でも、この場面にアメーリアの美しいアリアが用意されているのです。そして、アリアを歌い終わったところで彼が現れて「あなたを愛しています」などとイチャイチャと恋を語り合っていると、何とそこに夫が部下を引き連れてやってきたのです!修羅場です!
不倫がバレたら
貴方はもし不倫現場を夫に見られてしまったらどうしますか?
この時代、殺されても文句は言えないところです。 顔を見られてしまいアメーリアは逃げました。
家に帰ってからの夫との会話がなかなかのものです。良く言えるなと感心してしまいますが、ヨーロッパの女性は昔から自己主張の術をもっていたのでしょう。
オペラのヒロインにも色々な性格があって、面白い。アメーリアは誘われてよろめく人妻。地位も名誉も高い男の熱愛についときめいてしまった。でも最後の一線は越えていないらしい。本当かどうかは観る人の想像に任せ、野暮なことはほじくらない。刺された彼が最後に彼女の貞操を証明する言葉を言い残して死ぬのです。
これで夫と一緒にオペラを観に来ていた妻たちは微笑むことができるわけです。